書評 古典場から量子場への道 増補第2版

著者:高橋康、表實

出版社:講談社サイエンティフィック

本書は、量子力学は学んだことがあって、これから量子場を学ぼうとする読者のための本です。著者の高橋康さんは他にも「~のための~」という形式のタイトルでいくつか執筆されており、どれも初学者にとって躓きやすいポイントや、他所には書いてないような、理論を考えるうえでの気持ち的なことが書いてあり、退屈せずに読み進めることができます。本書も例外にもれず、量子場を学び始めるにあたっての助言や場の量子論の舞台裏についての記述が散りばめられています。特に場の量子論は確立された量子力学と違って、発展途上の理論なので、自分で勉強していても納得のいかない部分が多く出てくると思いますが、そういう時に本書を横置いておくと助けられたり励まされたりして、挫折しにくいと思います。

本書の構成はまず、場を導入することによる近接作用の考え方から始まり、次に古典場の方程式を概観します。次に場の量子化を行い、場の理論での物質像を議論します。ここまでで175ページていどなので、非常にコンパクトにまとまっており、他の本で勉強を進めている初学者にもとっつきやすいです。その後は場の量子論の成功と問題点を列挙し、最後には古典的な重力場と、その量子化についての問題点を議論しています。

本書の構成はまず、場を導入することによる近接作用の考え方から始まり、次に古典場の方程式を概観します。次に場の量子化を行い、場の理論での物質像を議論します。ここまでで175ページていどなので、非常にコンパクトにまとまっており、他の本で勉強を進めている初学者にもとっつきやすいです。その後は場の量子論の成功と問題点を列挙し、最後には古典的な重力場と、その量子化についての問題点を議論しています。


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